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先々週から家事が放置状態だったので、溜まった洗濯物とか掃除とかやっております。
週末は雪って予報だったんですけど、意外と晴れですね。空気は冷たいけど降りもの無。
猫さんを連れて散歩にでも出ようかな…(抜糸が済んでない子はダメですが)
そうそう、新しいポメラ…気になりますが実は今は余り使ってないのです。
私的にはMacに非対応なところとUSBが使えないところがやはりネックかな…。難しいところです。
でも気軽に文章が打てるあの感覚は手放し難い…。
後通販をお願いしているので、届くのが楽しみの毎日。どんなに忙しくても、楽しみにしている事があれば乗り越えられるものですな(笑)
さて、今日中に、日記で書いてたのアップと追記更新を目指したいと思います。
セフィーロと言う国は元々『柱』が支えていた世界だ。
なので、世界の理の頂点は『柱』であり、彼等の一存が世界の理。なので、国を支える立法機関だのなんだのという役所的な組織は、補助的な役割しか果たしていなかった。
なので、城に仕える者達の(事務)仕事は自然と自室で行われる事になっていて、それでも協議が必要な場合に限り、詰所に寄って決めていた。
けれど、柱制度を止めて民意で国を動かす事になってしまえば、今度が全てに対して協議が必要になる。そこで、国を動かす主だった者達は(詰所)の方に在駐しようという話が持ち上がった。概ね賛成の意見が得られたなか、アスコットだけが深い溜息と共にいままで通りがいいと告げたのだった。
今や彼の友人共々、城の中核を成す存在であるアスコットの言葉に城仕えの者達は困り、議案としてその問題が上がって来たのだ。
そこで、彼の師匠であるクレフ、城の責任者であるフェリオ、保護責任者であるラファーガとランティスが招集された。
ランティスは神官の仕事があったせいで、遅れて合流する事になっていた。
「どうして皆で同じ場所で仕事をするのが嫌なのだ?」
クレフの一言で始まった話し合いは、暫くの間はアスコットの沈黙で停滞していた。それでも、フェリオやラファーガの根気強い説得で渋々と言った様子で口を開く。
「僕、みんなと仕事をするのが嫌いな訳じゃないんだ。」
「だったら、なんで?」
首を捻るフェリオに、アスコットは本当に困った表情で眉尻を落とす。
「だって僕、…」
口籠り、再び唇を引き締めたアスコットの言葉を急かすことなく三人は待った。
アスコットは頼まれれば嫌で言えない、とても心の優しい青年だ。だからこそ、物言わぬ魔獣達とも心を通わせる事も出来るのだろうし、城での信用も高い。
脱走癖のある王子への補佐役としても重宝されていて、それについては絶大な信頼を集めていた。
その彼がそれほど嫌がる理由とは何なのか。三人はアスコットの言葉を待った。
「僕、ランティスが良くわからないんだ。」
そして、発せられたアスコットの一言に一同沈黙した。
そして「何だよ、そんな事かよ。」と胸を撫で下ろしたフェリオが、アスコットの帽子を取るとワシャワシャと髪を混ぜる。
「深刻そうな顔してるから何が起こったのかと思っていたが、そんなの俺だってわかんねぇよ。」
此奴め、此奴と混ぜっ返され、グシャグシャになった髪を庇いつつアスコットは目を丸くした。
「え?王子もわかんないの?
一緒に剣の練習したり、昼寝したりしてて仲良さそうに見えるのに、そうなの!?」
「当たり前だろ。そうですよね、導師。」
話しを振られたクレフも大きく頷く。普段冗談など言わない生真面目な御仁なのだから、彼が本気でそう思っている。
ポカンと口を開けたままのアスコットの背後から、ラファーガが恐る恐ると言った風に声を掛けて来た。
「あ、あの本当にそうお思いなのですか、導師クレフ。彼は、兄神官ザガートと共に、貴方の愛弟子ではありませんでしたか?
私は貴方が彼の一番の理解者だと思っておりましたが…。」
こちらも困惑の表情を隠しきれずに、眉が完全にハの字になっている。クレフは腕組みをして一瞬だけ眉を寄せてから、ラファーガを振り返った。
「確かに、私は弟子は皆愛しい。だか、理解しているかどうかは別の問題だ。」
えええええ!?
アスコットとラファーガは互いに顔を見合わせ、声にならない悲鳴を上げた。
「だって、皆ランティスと上手くやっているように見えるし、僕だけ上手く噛み合ってないような気がして凄く悩んだんだよ。」
悲鳴のような声でアスコットが叫ぶと、フェリオがへらと笑った。
「それはお前が視界に入ってないからだよ。アイツ興味がないものに対しては、はなっから視界に入ってないんだよ。」
「そうだな。
一度、魔法の伝承をした際に夢中になるあまり側にあった樹に激突して気絶した事があった。ザガートが慌てて介抱していたが、どうも幼い時からそうらしく、精霊を追い掛けて池にはまる程度の事はざらにあったらしい。」
「そうそう、それに根は面倒くさがりでさ、仏頂面してるだろ?
あれは、そうしていると絶対必要な用事の奴しか近付いて来ないからなんだよな。」
「そうなのですか!?」
今度はラファーガが声を上げる。
「私はそういう性格の方だと。」
「誰がそんな事言ってんだよ。
観察してればわかるだろ。何人の女官は言い寄っても顔色ひとつ変えない鈍感な奴が、ヒカルを前にしてみろ。獲物を鼻先にぶら下げられた獣だ。」
「ほう、それは誰の話かな?」
背後に雷鳴を轟かせた声に、フェリオの顔色が変わる。
ゲゲッと声を上げて振り返ると、顔半分に黒ベタをしいたランティスがにこやかに微笑んでいる。
「…久しぶりに稽古でもつけましょうか、王子。」
「俺はペンより重いものを持った事がなくて…ちょっと、いや、お前目がマジだろ!!!!」
ズルズル背中を掴んで引きずっていく。自分の君主に対して有り得ない非礼を犯す様子に、クレフはにこやかに微笑むのみ。
「ランティスは王子は幼い頃から知っている間柄なので、仲が良い。」
おいおい、アンタ本気で言ってるのかとアスコットとクレフの目が踊る。
「それで、アスコット。少しはランティスのことを理解してくれたか?」
そう続けられ、この師匠もどうなんだと思い直したアスコットだった。
…というような小話を間に挟んだストーリーを思いついたのでメモ代わりに書いときます。